W-ZERO3[es]用USB HUBその後 Tweet
W-ZERO3 [es]用のUSB HUBを作るについてなんですが、Reichiさんより『2ポート以上の同時使用でも、問題なく動くのか?』というコメントを戴いたので、それに関する検証結果を書いておきたいと思います。
結論から言うと機器次第といったところです。
先のコメントでは、Bluetoothドングルがあると3ポート同時使用はNGと書きましたが、Bluetoothドングル有りでも、組合せによっては3ポート同時でもOKでした。
現在、手持ちのUSB機器でテストしたものは、
- USBキーボード
- ぷらっとホームFKB8579-USB (100mA)
- BlueToothドングル
- 上海問屋DN-BT03D (self poweredと申告、消費電力不明)
- SDカードリーダ
- アイ・オー・データUSB2-SD (500mA)
- USB-シリアル変換器
- エレコムUC-SGT (100mA)
ですが、消費電力を500mAだと自己申告しているSDカードリーダUSB2-SD込みだと2ポートのみ、それ以外の組み合わせなら3ポート同時稼働しました。もう1つロー・パワーのデバイス(最大100mAで稼働するもの)があれば、同時に4ポート動くかもしれません。
ちなみに、上記消費電力はすべて、デバイスがUSBホストに申告する最大消費電力を表記したものですので、実際の消費電力を表しているわけではありません(PC上のFreeBSDのusbdevsにて調査)。
上海問屋のBluetoothドングルは大胆にも「セルフパワーだ」と申告しています(笑)。"ドクター中松エンジン"でも搭載しているのでしょうか......。
いろいろ調べてみたところ、このHUBも含め、いくつかのHUBはバスパワーで動いていても、セルフパワーだと申告していることが判明しました。手もとにあるセルフパワー/バスパワー両対応HUBも、今回使ったバスパワーHUBも、すべてセルフパワーと言っています。唯一『自分はバスパワーで動いてますよ』と言ったUSB HUBは、同僚が持っているHHKB Lite2に内蔵されている2ポートのHUBだけでした(しかも、要求する消費電力としてすごい細かい数値が挙げられていたところは真面目にやってるなぁと思いました)。
このHUBも実態は「バスパワー」なのに「セルフパワー」だと言っていて、中を見てみたところ、USB HUBコントローラとして使われているAlcor Micro社のAU9254のバスパワー/セルフパワーの判断のための信号ピン(BUS_PWRED)は、セルフパワーを示す設定になっています(BUS_PWREDはアクティブLOWで、LOWの時にバスパワーとして動作するのですが、Vccにプルアップされていました)。
ググって見付けた他のデータシートに載っていたリファレンス回路の1つは、ACアダプタが繋がれているかどうかで、電源の供給を切替えつつ(そのためにリレーが使われています)、AU9254のBUS_PWRED端子も適切な状態となるように設計されていますが、もう一方のバスパワーのみのシンプルな回路では、なぜかセルフパワーとなるような回路が載っていて、結構ナゾではあるんですが、実際のところそんなもんなんでしょうかね。
コメント
詳細なレポートありがとうございます!! すごく参考になります。
私も、es を購入したので、このブログで紹介されているHUBの改造がすごく気なってました。
実は、私の持っているUSB小型キーボード( TK-UP84CPBK )には、内部に空間が結構あるので、USB-HUBを内蔵させたいなぁって思ってます。その参考にさせて貰います。ありがとうございました。
投稿者: Reichi | 2006年9月14日 23:19
コメントありがとうございます。なるほど、そのキーボードに USB HUB を内蔵ですか。それもなかなかいいですね。
es を買った直後に、そのキーボードを買おうかどうしようか迷ったのですが、微妙な分厚さが気になって買わなかったのですけど、それを逆手にとったプランですね。
投稿者: Makoto Kaga | 2006年9月15日 02:12