MacBook Airが"the World's Thinnest Notebook"なのは本当か? このエントリーを含むはてなブックマーク Clip to Evernote

先月のMacworld 2008のJobs総帥のキーノートスピーチで、衝撃的なデビューを飾ったMacBook Airですが、本当に世界一薄いノートPCなのでしょうか?

個人的にもMac OS Xが動く軽量ノートがほしく、サンフランシスコでの毎年1月のMacworldのたびにウワサになるサブノートMacを望んではいましたが、正直、1.36kgという重量と325mm×227mmというA4用紙より大きなサイズにはがっかりしました。せっかく光学メディアドライブやFirewireなどを省くというわりきった仕様を採用したのに、このサブノートになりきれないサイズはどうなんだろうと思います。確かに、MacBookやMacBook Proはあまりに重過ぎる(15インチMacBook Proで、2.45kg)のですが、中途半端だといわざるを得ません。

そんなわけで、購入は見送ったのですが、先週には続々と知り合い・友人らのもとにMacBook Airが届いたので、ちょっと遅くなりましたが、とあるサブノートPCと比較写真を撮ってみました。

バイオノート505 EXTREMEと比較した

今回の比較の対象は、筆者が長年つかっている、ソニーのバイオノート 505 EXTREMEこと、PCG-X505/SPです。発売は、2003年12月。カーボンファイバーの繊維を見せたクリア塗装仕上げの本機は、ソニースタイル限定モデルで、価格は35万円(後に30万4290円に改定)という趣味に走ったマシンです。

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AppleはVAIOを引き合いにしていたが

AppleはVAIO Noteを引き合いにして、薄さをアピールしていましたが、決して薄くはないモデルとの比較では少々ずるいといわざるをえません。もっとも、この505 EXTREMEは、一般的なモデルとはいえないので、その辺は割り引いて考える必要はありますし、おそらく商業的には、この505 EXTREMEよりもMacBook Airのほうがはるかに大きな成功を納めるであろうことに疑いの余地はありません。

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MacBook Airは、最薄部を4mmとしていましたが、これはあくまでデザイン上の薄さを強調するしかけともいえます。そもそもデザインのコンセプトとして、表示エリアの広さやキーボードの打ちやすさの確保が主眼になっているMacBookでは、サブノートたるAirでもそれを踏襲した結果として、かなり大きめのフットプリントを持ち、内部のデバイスの配置にも余裕があるためか、実質中身はなにもない4mmの外周部を持つことができ、それによって薄さを強調することが可能になっています。対する505 EXTREMEが、中身は基本的に隅までぎっしりデバイスが入っていることに比べて大きな違いがあります。

もちろん、これを「ズル」だということも可能ですが、デザインとしてすばらしことは否定はできません。考え方の違いではありますので、機能と実装技術と一体化したデザインを追求したともいえる505 EXTREMEのそれと直接比較するのは意味がありません。とはいえ、上記の写真のとおり、本体部の実質的な厚さにおいて、どちらが薄いかは一目瞭然といえるでしょう。

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時代的な背景もありますが、505 EXTREMEでは、かなりの容積を占有するPCカードスロットを搭載して、この薄さを実現しているのは、いまとなっても驚きです。2003年当時と現在では、バッテリ技術の違いやCPUの消費電力の違いもあるので、いちがいにはいえませんが、実用度という点では、505 EXTREMEのバッテリ駆動時間2.5~4時間(実質は2.5時間程度)は、いまとなっては実用性に欠けることは言うまでもありませんが。

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最厚部は、MacBook Airが19.4mm、505 EXTREMEが21mmですので、MacBook Airの"勝ち"です。対する、最薄部は、MacBook Airは4mm、505 EXTREMEは9.7mmですが、実質的な印象はあまりかわりません。

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液晶のバックライトがLEDになっていることが、ディスプレイ部の薄さに貢献しているようです。

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重さもあるけど、大きさもちょっと

冒頭にも書きましたが、MacBook Airの重量1.36kgというのは今日的なサブノートとしては、ちょっと重すぎます。505 EXTREME(PCG-X505/SP)の785gや、富士通LOOX Uの555g(これは極端なモデルですが)、パナソニックのLet'snote Rシリーズ の940gなどと比べると、まだまだ重量級です。それに、このサイズはやっぱり大きいと感じます。

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とはいったものの

とはいうものの、MacBook Airのシンプルなデザインと、そもそもMac OS Xが使えるというところ、Time CapsuleやRemote Discといった、無線LAN環境をベースにしたソリューションとしてまとめあげるといった商品構成力の強さは、多くのWindows PCにはない魅力です。できることなら、もっとコンパクトであることを志向して、キーボードやディスプレイの大きさを捨てた、真のサブノートMacBookが出て欲しいものです。

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