Xacti DMX-HD1010を出先でUSB接続する便利アイテム このエントリーを含むはてなブックマーク Clip to Evernote

三洋電機のハイビジョンムービーカメラ"Xacti"シリーズのフラッグシップモデル「DMX-HD1010」は、Xactiシリーズの特徴である使いやすい独特のグリップスタイルと、ムービーもスチルもいい具合にいける感じが、個人的にはかなり気に入っていて、いまはメインのカメラとして活躍中ですが、不満な点も数多くあります。

その1つが、USB接続するには付属のクレードル(ドッキングステーション)と専用のUSBケーブルを使う必要があるということです。自宅ではドッキングステーションを常にPCに接続して、ACアダプタを接続しておけば、充電もデータの吸い出しも、ドックにXacti本体をセットして操作するだけでよいので、便利といえば便利です。

しかし、ドッキングステーションは気軽に持ち歩けるサイズでもありませんし、職場でちょっとデータを読み出したり、外出先などで先日購入したモバイルプリンタ「Polaroid PoGo」と一緒に使うには不適当です。

ということで、メーカーのサポート対象外ですが、いちかばちか、同じXactiの妹分(弟分?)、「DMX-HD800」に付属する「接続アダプタ」と「USBケーブル」を補修部品として取り寄せてみました。

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取り寄せは普通にヨドバシカメラ マルチメディアAKIBA店のコンパクトデジタルカメラコーナーで注文しました。POSに登録されている商品ではないので、注文の手続には少々時間がかかりましたが、注文して数日で入荷しました。価格は接続アダプタが3,213円、専用USBケーブルが735円でした。USBケーブルは、DMX-HD1010付属のものと同じで、ドッキングステーションでも使えるものです。なお、USBケーブルは外付けHDDをつなぐためのものではなく、PCやPictBridge対応のプリンタに接続するためのものです。

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見たところでは、DMX-HD1010とDMX-HD800の端子は、物理的にはまったく同じコネクタで、どうも同じもののようです。参考までに、2つの機種のドッキングステーション(DMX-HD800の場合はオプション)も、カメラ本体の形状に合わせる必要があるカメラを支えるプラスチック部品が独立したパーツになっていて、形状が異なるほかは、共通のようにみえることと、機能も同一のため、おそらくコネクタそのもののピンアサイン(どのピンにどの信号が接続されているのか)も同じと予想されるので、接続アダプタも使えるだろうと踏んで注文してみました。

さいわいにして、DMX-HD1010に接続して試してみたところ、充電もUSB接続も問題なく使えました。いまのところ、外付けHDDをつないで試してはいないので、それについては未確認。でも、おそらく使えることでしょう。また、DMX-HD1000もおそらく同じだろうとは思われます。

とはいえ、DMX-HD1010での使用も含め、筆者は一切保証できませんので、お試しになる場合は、あくまでat your own riskということでよろしくお願いします。カメラやPCなどが壊れても責任は負えませんのであしからず。もちろん、このアダプタはあくまでDMX-HD800用でDMX-HD1010での使用はメーカーの保証外ですので、メーカーや販売店にお問い合わせになることもやめたほうがよいでしょう。あくまで自己責任でどうぞ。まぁ、これをDMX-HD1010用のオプションとして正式に発売してください、という要望を伝えるのはアリだとは思いますが......。

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接続アダプタがあってもドッキングステーションがあっても、PCへの接続に専用のUSBケーブルが必要な元凶が、このUSBコネクタ。通常の規格化された端子ではなく、独自の8ピンのものです。8ピンに見えるUSBコネクタといえば、ヒロセの実質4ピンのコネクタも特殊なものとしては知られていますが、Xactiのこれは8ピンが独立して結線されています。

詳細は後日結線を確認してみたいと思いますが、おそらく、PCやPictBridge対応プリンタなどのUSBホストにUSBデバイスとして接続する場合の4ピンと、外付けHDDなどのUSBデバイスにUSBホストとして接続する4ピンが独立しており、専用のUSBケーブルによって適切に接続されるようになっているものと予想されます。

このあたりはちょっとわかりにくいところですが、通常のUSBの利用の際のことを考えてもらえるとわかりやすいかと思います。通常は、PC本体が『USBホスト』となって、プリンタやデジタルカメラ、メモリカードリーダなどの『USBデバイス』を接続することになります。XactiをPCにつなぐ場合は、同様にXactiがUSBデバイスとなるのですが、外付けのHDDをXactiにつなぐ場合は、XactiがPCと同様にUSBホストとなるので、必要となるインターフェイスもUSB端子も異なるということになります(PC側についている端子と、USB機器についている端子の形は違いますよね?)。それを1つの端子で済ますために、ケーブルもコネクタも独自のものとなってしまっているということでしょう。

ちなみに、USB接続でのPictBridge対応のプリンタにXactiなどのPictBridge対応デジタルカメラを接続する場合、プリンタは『USBホスト』として動作するので、PCに接続するのと同じUSBケーブルで接続できることになります。もちろん、PCとプリンタの関係で見れば、PCがUSBホストで、プリンタがUSBデバイスになります。つまり、PictBridge対応のプリンタにはデジタルカメラをつなぐUSB端子とPCをつなぐUSB端子の2種類のUSBコネクタがついています(Polaroid PoGoの場合はデジカメにつなぐUSB端子しかありませんが)。

USBホストとしてもUSBデバイスとしても使えるコネクタとしては、W-ZERO3[es]やEM・ONEなどで使われているmini-ABレセプタクルというコネクタが規格化され、ケーブルも市場にさまざまな商品が流通しているので、できることなら、こちらを採用してほしかったところです。

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先日購入したPolaroid PoGoへの印刷をするためのセット。最初の写真はドッキングステーションを使った状態で、はっきりいって、外出先でモバイルプリンタを使うにはあり得ない組み合わせです。続く写真は今回購入した接続アダプタを使った例。ケーブルが長めでかさばるので、いまいちではありますが、ようやく実用的な感じにはなりました。

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外出先でノートPCと接続するといった場合にも、これなら十分実用的です。データを吸い出すだけなら、一般のSDカードリーダを使う手もありますし、SDカードリーダ内蔵のPCなら、それを使う手もありますが、いちいちSDカードを出し入れするのが面倒という向きには悪くないでしょう。また、XactiはUSBカメラとして使うこともできるので、そんな場合にも、この接続アダプタが役に立ちそうです。

少々高いことと、補修部品なので基本取り寄せにはなってしまいますし、なによりメーカーの保証対象外なのでリスクがあることは問題ではありますが、職場や外出先でもDMX-HD1010をPCなどにUSB接続したいという場合には最適なアイテムではないでしょうか?



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