iPad用iOS 4.2は11月登場。印刷やAirTunes改めAirPlayにも対応 Tweet
日本時間の2010年9月2日午前2:00よりサンフランシスコのYerba Buena Center for the Arts (YBCA)で行われた「Apple Special Event」では、iOS 4.1、iOS 4.2やあたらしいiPodファミリー、iTunes 10、AppleTVなどの発表がありました。
そのなかで紹介された「iOS 4.2」では、iPadユーザーの多くが心待ちにしていたであろう、マルチタスクやメールのスレッド表示、フォルダなどの機能に加えいくつかの新機能が提供されます。当初、iPad向けのiOS 4は2010年秋に提供されるとされていましたが、今回の発表で、iOS 4の機能を含むiOS 4.2はiPad、iPhone、iPod Touch向けに11月にリリースとアナウンスされました。
iPhone、iPod Touch向けには、来週辺り登場するiOS 4.1で、写真のHDR合成や通信対戦ゲームなどのためのソーシャルプラットフォーム「Game Center」が追加されますが、iOS 4.2では、これらに加え、無線経由での印刷機能や従来AirTunesと呼ばれていた「AirPlay」の機能が提供されます。
やはり印刷に対するニーズはあるよね
iPadを日々仕事に使っていて、ワードプロセッサの「Pages」や表計算ソフトの「Numbers」などを使っていると、iPadから印刷したいという場面に遭遇することがあります。個人的には全部デジタルデータだけでいいと思ってはいても、どうしても仕事の場面では紙に出したいという場面がないわけではありません。チケット購入サービスでバーコード付きの用紙を印刷する必要になる場面もあります。
ですが、現在はiPadには印刷機能がないため、一旦MacやPCにデータをコピーして、そこから印刷するなどの工夫が必要です。iPrinting HDやnetprintなどのアプリもありますが、写真以外は実用的とはいえない状況です。
iOS 4.2では、無線経由での印刷に対応するとのことで、こうしたニーズをある程度満たしてくれるのかもしれません。詳細はキーノートスピーチでは語られていなかったのですが、おそらくWi-Fiネットワーク経由でアクセス可能なMac上で共有されたプリンタや、ネットワーク接続のプリンタが使えるのではないかと思われます。どういったプリンタやアプリが対応するのかによっては、普通の人の生活のなかで、MacやPCの活躍の機会は一層減るかもしれません。
AirTunes改めAirPlayでは、AirMac ExpressやAppleTV経由で音楽を再生可能
従来から、AirTunesという機能がMacやPC上のiTunesとAirMac Expressベースステーション、AppleTVに搭載されていました。これは、Mac上のiTunesで再生している音楽を、Wi-Fi接続されたAirMac ExpressやAppleTVのオーディオ出力端子から出力できるという機能です。これを使うとオーディオ機器の近くにAirMac Expressなどを置いておいて、離れた場所にあるMacBookなどのiTunesで音楽を再生すれば、オーディオ機器側から音を鳴らすといったことが可能になります。
今回、このAirTunesの機能は「AirPlay」と名前を変え、iOS 4.2に搭載されます。これによって、iPhoneやiPad、iPod Touch内の音楽をAirMac Expressなどを経由して再生することが可能になるようです。映像コンテンツなどにも対応しているとのことですが、出力先は日本での発売が未定の新しいAppleTVに限定されるのか、従来のAppleTVで可能なのかはちょっとわかりません。
AppleTVも非常に注目される製品ですが、なにせキモとなる、iTunes Movie RentalsやTV Rentalsのサービスがなければ魅力半減(半減以下か?)の製品なので、それらのサービスのない日本のマーケットでどうなるか今後に注目です。