iPadの容量はどんだけ必要か? このエントリーを含むはてなブックマーク Clip to Evernote

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すでにオンラインのApple Storeでの予約がはじまったiPadですが、Twitter上でもストレージの容量は何GBがいいの? とか、16GB買ったよ! みたいなTweetをこの数時間、結構みかけます。使い方にもよりますが、iPad 32GBモデルを2週間くらい使った個人的な経験から、容量はどれくらいあったらいいのかのヒントを書いてみたいと思います。

当たり前だけど、iPhoneとはまったく違う

iPhoneと違って、ディスプレイも大きく、Apple版Officeともいうべき、iWorksファミリのPages、Keynote、Numbersが提供されていたりするiPadでは、当然使い方も大きく変わってきます。個人的に常用しているアプリでストレージ容量に対するインパクトが一番大きいのが「GoodReader for iPad」です。icon

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GoodReaderはPDFやWordなどの文書ファイルを読むためのアプリで、iPhone版も提供されていました。ですが、現在のiPhone 3GSより高速なプロセッサと広い画面を持ったiPadでなら、ScanSnapでスキャンした書籍や雑誌を読むのも非常に実用的なレベルになっています。

iPadやiPhoneでPDFが読めるアプリはほかにもありますが、各ページが単なる画像でしかないスキャンした書籍のように大容量なものを開くと、メモリを浪費して不安定になったり開けないアプリも多いのが現実です。その点、このGoodReaderでは、おそらくページごとに読み込む処理をしているようで非常に安定して読むことができるので、個人的にはiPadを買ったらぜひ入れてほしいオススメの1本です。

ScanSnapでスキャンした本を大量に入れると......

ScanSnapでスキャンする場合、個人的にはカラー・グレー時に300dpiとなる「スーパーファイン」くらいの解像度はほしいところです。筆者が持っている、ちょっと古いScanSnap S500の場合、グレースケールでのスキャンはできないので、カラーで300dpiとなるのですが、そのせいもあって結構なファイルサイズになります。「iPhone SDK アプリケーション開発ガイド 」は、本文はすべてモノクロで総ページ数448ページの書籍ですが、これを画質を優先し圧縮率を下げた状態でスキャンしたPDFのファイルサイズは319.7MBになります。

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GoodReaderは、内蔵のWebサーバにPCやMacのWebブラウザからアクセスしてファイルをアップロードしたり、DropBoxやファイルサーバからファイルをダウンロードして取り込んだり、iPadではiTunesの「アプリ」タブからファイルを追加することができます。そんなぐあいで非常に気軽にガンガンPDFなどを突っ込めるわけですが、そうなると、あっという間に相当の容量を消費することになります。

上のiTunesのスクリーンショットを見ていただくと、筆者のiPad 32GBの空き容量はすでに2.6GBほどしかありません。使用している容量のうち「アプリ」に4.52GBを使っていると表示されていますが、実はこのうちの3GB近くは、GoodReaderなどのアプリに取り込んだPDFなどのファイルです。筆者の場合、もっとスキャンした文書をiPadに入れていこうと思っているのですが、雑誌や書籍が1冊300MBだとすると、10冊で3GB弱にはなってしまうので、あっという間に使いきってしまうことになります。

スキャンした本は読まなくても......

本をスキャンしてiPadに入れるなんてしないよ、という方ならそこまでの容量はいらないような気がします。たしかに、iBooksなどで提供されているテキスト中心の電子書籍の場合、容量は微々たるものですが、電子版の雑誌の場合、文字要素はテキストであっても、多くのビジュアルを含むため、それなりの容量になってきます。ちなみに、音楽が入っていて、読み上げてもくれる「Toy Story」の『電子書籍』アプリは189.9MBもあります。これを電子書籍と言うべきかは意見がわかれるところでしょうが、確実にこれからの書籍の1つの形であることは間違いないでしょう(この項追記しました ― 2010-05-10 07:39)。

音楽はiPodやiPhoneに入れておくからいいという方は、その分は計算に入れなくてもいいことになりますが、ビデオの場合、iPhoneより大きく高解像度なiPadで見たいと思うかもしれません。現在のところ、残念ながら日本のiTunesストアではテレビ番組の購入はできませんが、USのiTunes Storeでは、テレビ番組の購入や映画のレンタル/購入が提供され、コンテンツによってはHD画質で提供されています。ちなみに、米国で提供されているTV番組「STARTREK: Enterprise」の1エピソードは、HD画質の44分強のムービーで容量は約1.38GBにもなります。いつになるかはわかりませんが、もしも日本でそうしたサービスが提供されたとしたら、iPadはまさに理想の視聴端末になりえるわけで、そうなると十分なストレージ容量を確保したくなります。

また、iPad Camera Connection Kitを使えば、iPadにデジカメやSDカードを繋いで、写真を取り込むことができるわけですが、そうした使い方をする場合は、その分の容量も考慮に入れる必要があるでしょう。

まとめ

結局、使い方次第ということではありますが、iPadは、今すぐMacやPCを置き換える存在ではないものの、やはりiPhoneなどのスマートフォンとは違う使い方をするデバイスであるので、iPhoneなどと比べ、より多くのストレージ容量が必要になるのは間違いありません。単なるデカイiPod Touchだという指摘もありますが、単にデカイだけでも、使い方はまったく変わってくるのです。

2週間ほど32GBモデルを使ってきましたが、個人的には64GBのほうがよかったかな、と思っています。もちろん、筆者のケースでも音楽を入れなければ、当分はやりくりできそうですけど......。あくまで個人的なアドバイスとしては、できれば64GB、最低でも32GBにすることをオススメします。



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