Air frame 3は、メガネ界の"HEATTECH"になり得るか? このエントリーを含むはてなブックマーク Clip to Evernote

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先日、製品発表会に伺った「Air frame 3」ですが、昨日の配布イベントに行ってきました。加えて、発売日の本日、いただいたサンプル品にレンズを入れていただきつつ、Air frame 3を1本買ってきました。

昨日の配布イベントの様子と、実際に買ったモデルの紹介、掛けてみての印象を簡単にお伝えしたいと思います。

豪雨のなか原宿に1000人の「軽い男」と「軽い女」の行列が

すでに、さまざまなメディアでも報道されていますが、昨日9月16日に、JINSの原宿店と名古屋の大須店で行われたAir frame 3の無料配布イベントには、朝からの豪雨にも関わらず、多くの人が並びました。

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まずは、朝8時から整理券を兼ねた「軽い男」「軽い女」と描かれたTシャツと引換券が配られる予定だったのですが、相当の豪雨であったため、朝7時20分ごろには整理券を配布開始し、Air frame 3の配布開始の10時の30分前までに並び直してもらうという形に変更されました。傘をさしていても、足元はびしょぬれになるような豪雨でしたが、さいわい、9時すぎには小降りになり、配布開始の10時近くにはほとんど雨はやみました。

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晴れた暑い日なら、「軽い女」「軽い男」Tシャツを着た1000人もが原宿店に並ぶ画が美味しいところだったのに、雨と、かなりの寒さもあって、実際には「軽い男」「軽い女」というTシャツの上から防寒着を羽織りっていた人も多く、傘をさしていた人も多かったのは残念でした。

そんな悪条件のイベントでしたが、整理券配布の前倒しなど臨機応変な対応をされて、Twitterのタイムラインでも、並んでいる人々の反応がよい感じだったのがなによりです。これで、もし、「軽い人」傘とか、透明なロゴ入り傘とか用意されてたら、よりよかったのにとは思いましたが、Twitter経由でいろんな方と情報交換させていただいたりして、それはそれで愉しいイベントになりました。なにより、スタッフや関係者の方々の対応のよさが印象的でした。

なお、さすがにレンズもその場で入れるというのは、1000人もいるので無理なわけで、後日、JINSのいずれかのショップに行き、レンズを入れてもらうという方式をとっておりました。そんなわけで、お昼前には、人々はAir frame 3を手にし、多くの人は「軽い男」「軽い女」Tシャツは脱いで街に散って行きました。CMのクリエイティブに合せた、もうちょっと着やすいデザインだったら、そのまま着て帰ってくれたかもなぁとは、思わなくもなかったのですが、どうなんでしょうねぇ。

Women'sモデルのほうが色はビビッド

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さて、女性向け、男性向けモデルでそれぞれ60パターン(ウェリントンとスクエアの2タイプ)、キッズ向けで20パターン(スクエアとオーバルの2タイプ)を展開するAir frame 3ですが、実際に店頭で実物を見ると、やはりMen'sモデルは、若干色は抑えめで、一方のWomen'sモデルは、よりビビッドな配色のものも多く、棚を眺めていてもたのしい気分にさせてくれます。

3本のAir frame 3を入手

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今回は、製品発表会と昨日の配布イベントでいただいた以下の2モデル、

にレンズを入れてもらいにJINSの原宿ショップに再び行ったのですが、もらってばかりではなになので、自分の気に入った色を、もう一本買おうと心に決めていました。

カタログでは、Men'sのTWO-TONEシリーズに目星を付けていました。その名のとおり、ツートーンカラーのモデルで、同じ配色で光沢のあるクリアタイプと、光沢を抑えたマットタイプがあり、実物を見ても、なかなか魅力的です。実際に装着すると、リム部分の表面の色は彩度は抑えめなせいで、けっこう落ち着いた雰囲気でした。

これは、スーツで仕事している人でも、ちょっとした遊びを入れつつ、シーンを選ばずに使えるようなデザインともいえますが、ビビッドな色がほしい「メガネ男子」的には、Women'sモデルが気になるところでしょう。

男女モデルは、テンプルなどの形状も違いそうですが、サイズもスクエアタイプで比較して、Men'sとWomen'sでは異なります。サイズはテンプルにある「52□17-143」のような表示でわかります。

モデルレンズ1枚の横幅レンズ同士の間隔テンプルの長さテンプルにある表示
Men's スクエアタイプ55mm16mm142mm55□16-142
Women's スクエアタイプ52mm17mm143mm52□17-143

実際に試着した感じでも違和感はなく、ビビッドな色が選び放題だったので、今回はあえて、Women'sモデルのTWO-TONEシリーズのRed × Orangeを買うことにしました。実際、これは正解でした。

以下、筆者の見苦しい顔でたいへん申し訳ありませんが、実施にAir frame 3をつけると、こんな感じです。順番に紹介しますと、

  • Men'sスクエアタイプ METALLICシリーズ Clear Bordeaux × Metallic Bordeaux(CMでオダギリジョーさんがつけておられるモデル)
  • Men'sスクエアタイプ PATTERNシリーズ White
  • Women'sスクエアタイプ TWO-TONEシリーズ Red × Orange
となります。

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優れもののケース

メガネを買うと大抵のショップではケースを付けてくれたり、高価なブランドだと、専用のケースがあったりするのですが、JINSの場合も、オリジナルのケースが付いてきます。これは見た目はとても地味ではありますが、使い勝手もよく、なにより一般的なケースと違って、スクエアな形状をしているため、ケースを積み上げておくことができるという点が非常にすばらしいといえます。正直、このケースだけでも売ってほしいくらいです。

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レンズを入れての、ファーストインプレッション

フレームを選び、必要なら視力測定をし(筆者の場合は手持ちのメガネの度数と合わせていただいたので、メガネをお渡しして測定してもらうだけです)、会計を済ませれば、30分程度で仕上がってきます。

筆者の感覚だと、大抵のメガネ店での受け取りのときは、フィッティングなどを行うものだと思っていたところですが、たまたま、3本とも試着しても違和感がなかったためなのか、特にフィッティングなしでの受け渡しとなりました。実際、日本人の頭に合わせて設計されているうえ、素材のやわらかさもあって、フィッティングなしで持ち帰る方も多いそうです。

受け取ったあと、Women'sのモデルを装着してすでに4時間くらいになりますが、特に痛みもなく快適です。フィッティングされてないせいか、やや締めつけ感がある印象はありますが、テンプルが非常にやわらかいため、掛けていて痛みをともなったりすることはまったくありません。後日でも、店頭でフィッティングの対応はしていただけるとのことですので、しばらく掛けてみたうえで、締め付けぐあいなど、好みに応じて調整してもらうのがよいのではないかと思います。

手元のキッチン秤での実測ですので、正確ではありませんが、筆者に合せたレンズ(1.60AS、SPHはそれぞれ-3.00、-2.50)が付いた状態で、Women'sのスクエアモデル で12g、Men'sのスクエアモデルで14〜15g程度と、確かに軽く、軽さも装着感のよさにつながっているようです。ちなみに、筆者が普段使用している、鯖江の谷口眼鏡(TURNING)さんの昔のモデルは17gでした。

視界のうえでは、スクエアタイプは、ややリムの高さが狭いのと、色によっては、リムの内側が光を反射しやすいことも加わって、やや視界の端でメガネのリムが目立ってしまう印象があります。視界の広さを確保したいのならウェリントンタイプのほうがいいかもしれませんが、スクエアタイプは、テンプルも細身ですので、テンプルが左右の視界を遮ることもない点は快適です。こうした点は、しばらく掛けていると慣れてくるものです、好みもありますので、ぜひご自身で確かめてみてほしいところです。個人的には、ウェリントンタイプとスクエアタイプの間くらいのレンズの高さを確保したものがあるといいなぁとは思いました。

さて、機能面では、申し分ないのですが、モノを所有するうえでの満足感という点では、またちょっと評価は変わってきます。やはり細部の仕上げは値段なりですし、テンプルを広げたりするときのフィーリングも、安っぽい感じは否めません。また、リムを上下から指で挟むと、レンズの加工精度ゆえなのか、パキパキ音がするなど、レンズとリムの間に隙間があるような印象です。また、ツートーンカラーの場合、高価なメガネの場合、コストが掛かる素材の貼りあわせにより実現されていて、質感がいいものですが、Air frame 3の場合は、価格上の制約もあって、基本的に塗装での仕上げであることもやや残念な印象を与えてしまいます。

Air frame 3は、メガネ界の"HEATTECH"といっていいかも

いまのところ、総じてよい感じではあります。この値段(4,990円)で、ここまでの装着感を実現しているのは正直驚きです。ユニクロの「ヒートテック(HEATTECH)」シリーズのように、ただ安いだけではなく、技術革新によって製品の価値を高めたという点は非常にすばらしいといえます。

装着感に関しては、Air frame 3のように素材のやわらかさや、軽さだけに頼らずとも、よいメガネであれば、きちんとしたフィッティングでも高い装着感は得られるものですが、装着感に最適化した素材を選ぶことで、高い技術が必要で、属人的なフィッティングに大きく頼らずとも、安い価格で装着感のよいメガネを実現したのがAir frameといってよいかと思います。

これまでも安いメガネを販売するショップはありましたが、JINSのAir frameがすごいのは、装着感を向上させるという、目立たないものの、本来メガネにとって非常に重要な機能を高めるために、素材の選定や設計におけるチャレンジが行われたことでしょう。


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